GABA(ギャバ)・ストレス研究センターでは「吊り橋を渡るときのストレス」を「日常生活での避けられないストレス」に見立て、GABAが「避けられないストレス」を緩和することを試験により確認しました。
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2015年12月から、職場における「ストレスチェック制度」が始まりました。現代社会の日常生活においてストレスは避けられないものです。本試験は、吊り橋を渡るときのストレスを、現代社会において避けることのできないストレスに見立て、GABAのストレス緩和効果について検証しました。
写真1 谷瀬の吊り橋
写真2 谷瀬の吊り橋全景
試験は奈良県吉野郡十津川村にある谷瀬の吊り橋(長さ297メートル、高さ54メートル)で行われました。20代から50代の男女12名の被験者は、目の前の吊り橋を渡らなければ帰りのバスに乗れない状況に置かれ、避けることのできないストレスを負荷されました。被験者にはあらかじめGABAまたはでんぷんを摂取してもらい、吊り橋を渡る前、橋の中間地点、橋を渡り終わった後の3地点での唾液中のストレス指標(クロモグラニンA※1)や心拍数を測定しました。
※1 唾液中に含まれるタンパク質の一種。ストレスがかかると多く分泌されることが知られており、ストレスを表す指標として用いられています。
写真3 試験風景
写真4 試験風景
その結果、GABAを摂取することにより橋を渡っている最中の唾液中のストレス指標(クロモグラニンA)の上昇が抑えられ(図1)、心拍数の上昇も抑えられました(図2)。
図1 唾液中のストレス指標
図2 心拍数
この実験から、避けられないストレスがあるときに、GABAの摂取によりストレスを緩和できることが実証されました。ストレスチェック制度が始まってからはじめての春を迎えます。新年度の始まりや5月病などストレスがたまりやすい季節でもありますので、今回明らかになったGABAの効果をご活用ください。